男はふらふら
私はおろおろ
茶茶クンクン
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私の右方面から車のライトが猛スピードで近づいてきた。
私の左方面でおじさんがふらふらしている。
私はとっさに車に向かって茶茶のうんち袋を振り回し、
「おーいおーい!!おじさんいる!!おじさんいる!!」
と猛アピール。
うんち袋をぶんまわす不審者にすぐに気づいてくれて
徐行運転しながらおじさんをサッとよけてくれた。
危機一髪・・・!
「おじさん!!あぶないよ!!」
おじさんにも大声で叫んだ。
おじさんに近づき、
「大丈夫ですか?!道路の真ん中歩いてましたよ!!」
お「え?そうね?!あいやー(フフフ)」
おじさんの顔は赤く、お酒の匂いがする。
酔っ払っているのだ。
私「おじさん、危ないですよ。タクシー乗らないんですか?」
お「う~ん・・・あのぉ~・・・
・・・ちゅうとはんぱなきょりだわけさ~・・・(よろよろ)」
私「家どこですか?」
お「サンエーの近くよ・・・(ふらふら)」
私はおじさんの目や話し方、服装などから、
危険人物ではないことを確信した。
私「おじさん、私今散歩中なんで、家まで一緒に行きますよ」
お「いやだいじょうぶよぉ・・・(ふらふら)」
私「さっき、道路の真ん中歩いてたんですよ!?」
お「・・・そうね?・・・(よたよた)」
私「ついでなんで。はい、行きましょう。(ずんずんずん)」
茶茶「えッ・・・!」
こうして、
私と茶茶と、道路の真ん中を歩く男との
3人の冒険が始まった。
つづく。